歯ブラシを買ったものの、猫が顔をそむけてしまう。そんな時は、磨く動作の前に戻って準備を分けてみましょう。猫の口に痛みがないかを確認することと、道具を嫌なものにしないことが出発点です。

まず食事中の様子を見る

口臭が強くなった、口を前足で気にする、硬いフードを避ける、噛む時に頭の向きを変える。こうした変化があれば、歯みがきの練習より先に動物病院へ相談します。猫は口の痛みを分かりやすく示さないこともあり、「食べているから平気」とは言い切れません。赤み、腫れ、出血が見える時に、無理にこすらないでください。

診察で伝えるメモは、「右側から落とすように見える」「好きだった粒を残す」など、観察した内容にします。口をこじ開けて写真を撮る必要はありません。

猫に使える道具を確認する

歯みがき剤は、猫に使用できる製品を選びます。人用の歯みがき剤は使わないでください。ブラシの大きさや毛のやわらかさも、猫の口と獣医師の助言に合わせます。使っていない時は、チューブやブラシを猫がかじれない所にしまいます。

家庭では、道具を一つの箱にまとめ、落ち着ける場所で準備を終えてから猫の反応を見ると、練習中に何度も立ち上がらずに済みます。ごほうびの食べ物を使う場合は、食事制限や療法食の指示に合うものを病院に確認しましょう。

におい、口元、ブラシを一度に進めない

まずは猫が歯みがき剤のにおいを自分から確かめる段階から。受け入れられるようなら、獣医師に教わった方法で口元に触れる練習や、ブラシに慣れる段階へ進みます。同じ日に全部を済ませる必要はありません。猫が顔をそむける、離れる、触れられるのを避けるなら、追わずに終わります。

「今日は道具を見ても落ち着いていた」「口元に一瞬触れたところで終了」と、小さく記録してみましょう。日数を決めて必ず次へ進むのではなく、前の段階を嫌がらずに受け入れられるかを基準にします。

磨けるようになっても診察は続ける

歯みがきは歯垢を取り除く日常ケアですが、口の中の病気を家庭だけで判断したり、すでにある問題をすべて解決したりできるものではありません。受診時に、どこまで触れられるか、嫌がる側があるか、使っている道具を伝えましょう。痛そうな反応が出たら練習を止め、確認を受けます。力を強めることより、猫が受け入れられる方法を一緒に探すことが大切です。

参考資料

資料確認日:2026年9月12日。家庭での記録例や配置例は、資料を踏まえてPetter編集部が整理したものです。